小林幸子颯爽公演初日@新宿コマ劇場


コマ劇場での歌手の座長公演を見る機会は年に2〜3度。
そこで座長をはれるのはほんの一握りの大物歌手だけ。
誰を見ても「上手いなー」とか「すごいなー」とはもちろん思うが、
全体的な感想として「楽しかった!」と思えるのはこの小林幸子だけだ。
ウチの親にも見せてあげたい、と思える唯一の歌手。
「来てよかった」と間違いなく思ってもらえるはずだ、という安心感がある。


さて今日が初日。開演前には幸ちゃんがコマ劇場の表で鏡割りと振舞い酒。そしてマスコミの囲み取材。
桃の節句の前日ということもあって、入場者全員に桃の花(枝)がプレゼントされていた。


第一部の演劇は「蘭方医お幸 奮闘記」。
今回の物語はスンナリと「めでたしメデタシ」とは行かなかったのでビックリ。


第二部の歌謡ショーはヒット曲でつづる「04華麗なる小林幸子の世界」。
コマ劇場での幸ちゃんの歌謡ショーでは、衣装の早変わりや
「アレッいつの間にそこに?!」というようなハッとさせるイリュージョン的な演出が何度もあって楽しい。


小林幸子が紅白に出られるのは、歌じゃなくて衣装の話題性だけだ」なんて言うヤツは、
いっぺん幸ちゃんの座長公演を見てみろと言いたい。
衣装、ダンス、演出、しゃべり、表情、客席とのやりとり、そして何より歌。
すべて含めて一瞬たりとも「お客さんを喜ばせる」ことについて決して手を抜かない人なのだ。
ただ今回はJ-POPのカバー曲が何もなかったのがちと残念。
合間に南かなこが登場して2曲歌唱。彼女も意外な衣装への早変わりアリ。うぉっ、エレガント!


歌謡ショーのクライマックスを前に、いったん暗転して
紅白の衣装の製作風景をドキュメント的に記録した短い映像が流れた。
マトリックスプロジェクトX風)


これだけたくさんの人(100人くらいだそうだ)が、
これだけ長い時間と手間と莫大な金をかけて
デザインや機能にこだわって準備して、
たった数分間の本番にかけているのだ、ということが伝わってきた。
だからこそ、それが失敗した時のくやしさは想像を絶するものがあるのだろう。


そしていよいよ、「孔雀」で紅白衣装の披露!
幸ちゃんは、紅白で使った衣装を、その翌年の一ヶ月公演で歌謡ショーのラストに必ず使う。
その紅白衣装をナマで見るだけでも、小林幸子公演に金を払う価値はあると思う。
その迫力は、実際に見た人でないとわからないだろう。
テレビでした見たことがない人の想像よりも、数倍上を行くハズだ。
ワンコーラス歌い終えた後、ステージいっぱい・視界いっぱいに
衣装が展開していくのを見た時の高揚感といったら!