「デビュー○周年記念」のヒミツ


演歌歌手の多くは、やたらと「デビュー○周年記念!」を大事にする。
5年毎に記念の年がやってくるわけで、しかも長く活動している人が多いため、
毎年毎年、けっこうな数の演歌歌手が「デビュー○周年記念」を謳うことになる。
記念シングルの発売(記念曲第1弾、第2弾…と複数出す人もいる)、
記念コンサートの開催と、記念行事が目白押し。
そうやって何かしら話題を作らないと注目されない、という理由もあるかもしれないが。


さて、その「○周年」にはちょっとカラクリがある。
たとえばある歌手が「今年はデビュー10周年です」と言う場合、
歌手によってケースバイケースだが、
デビュー日から数えてまるまる10年たった、という意味ではないことが多い。
ものは試しに、今年○周年を謳っている人と、そのデビュー日を整理してみよう。


・50周年
島倉千代子 1955年2月「この世の花」
松山恵子  1955年5月「マドロス娘」


・40周年
小林幸子  1964年6月 「ウソツキ鴎」
大月みやこ 1964年6月20日「母恋三味線」
藤野とし恵 1964年「恋に命は賭けられぬ」
美川憲一  1965年「だけど だけど だけど」


・20周年
若山かずさ 1984年4月21日「別れ愛」


・15周年
服部浩子 1990年月2月21日「御神火月夜」


・10周年
岩本公水 1995年5月24日「雪花火」


以上、ネット上でデビュー年月日とデビュー曲を調べてみたのだが、間違ってたらゴメンナサイ。
他にもいるかもしれないが、とりあえずこれだけ。


微妙に違うことがおわかりだろうか?
つまり、10周年記念という場合、“満9年たって「10年目」に入った”
という意味で使われるケースも多いのだ。
「満○年」と「○年目に突入」、どっちが正しいってことではなく、
歌手によって解釈はまちまちなのだ。


岩本公水の場合、まだ10年目突入まで4ヶ月もある今年1月の時点で
10周年記念曲第一弾と銘打った「冬陽炎」を発売。
早め早めに動き始めて、盛り上げようとしている。