一生懸命プルタブを集めている人たち


突然ですが、 「空き缶のプルタブを集めて車イスと交換しよう!」
…という運動をご存知でしょうか。
俺は、どうしてもそれを好きになることができません。アホくさ。


以前、あさみちゆきがテレビで紹介された時、井の頭公園で路上ライブをやっている彼女に
袋に入ったプルタブがファンから手渡されていたり、
最近、にしんのブログでもふれられているので
「あーまだそんなことやっている人たちがいるんだ」と思った次第です。


プルタブそのものを、車イスに直接交換できるわけではありません。
廃品回収業者に持っていって、アルミ金属として換金し、
それを車イス購入費用にあてる、というだけのことです。


かつて、街に捨てられ散乱していたプルトップを集め、
環境美化を図るという点では意味のある行動だったと思います。
しかし、せっかく飲料メーカーが、プルタブを分離せずに飲める
ステイオン・タブ缶を開発し、完全に普及しているというのに、
わざわざそれをねじ切って切り離すという愚行。
だったら、アルミ缶そのものを集めたほうが、はるかに効率がいいわけです。
それに空き缶は、各自治体によって資源ゴミとして回収され、
再利用されるシステムがちゃんと確立しているというのに。
いたずらにゴミを増やしているようなものです。


・アルミ缶リサイクル協会Q&A 「アルミ缶のタブだけを集めるとなにかもらえるって本当?」
 http://www.alumi-can.or.jp/html/question_01.html



( ※ちなみに、東京のホームレスな方々の中には、缶を街中から集めて
   それを換金し、生計を立てている人が大勢います。
   自転車の荷台に、缶をいっぱい詰めた、
   自分の体の何倍もの大きさの袋を乗せている光景がよく見られます )


車イス購入に必要な金額、約6万円。そのために必要なプルタブの量は諸説あって、
重さにして600〜800kgとか、本数にして約140万個とか、ドラム缶2〜8本ぶんとか。
そんなもの、貯まるまでどこで保管するんでしょう? 個人では絶対ムリです。
身近なところに直接持っていける窓口でもあればいいでしょうけど、
どこか一ヶ所で集中して集めるとしても、そのために運送費・送料のほうがかかります。


かつて80年代頃から、運動を呼びかけているラジオ番組やボランティア団体に、
「私もプルタブを集めました。どうか活用してください」と、わずかばかりのプルタブを封筒に入れ
プルタブそのものの価値よりもはるかに大きな額面の切手を貼って郵送してくる
(あるいはペットボトルに入れたプルタブを宅急便で送ってくる)
…という、本末転倒なコトも起きていたと聞きます。その送料を募金したら?


第一、車イスってそんなに必要なんでしょうか?
ただ金属っぽいから、直接交換してもらえるようなイメージを持ってるだけでしょ?
たった6万円、自分の小遣いから募金したほうが早いし、
金の使い道としても、車イスより他に必要なものってあると思うんですけど。


プルタブを集めることで、何か「いいことをしている!」という自己満足におちいっていませんか?


…なんだか愚痴っぽくなってきたので、(^_^;)
このことについてもっと上手くまとめているサイトをどうぞ。


http://lonely-planet.cocolog-nifty.com/sa/2005/08/post_bafb.html(←大変わかりやすいです)
http://www.h2.dion.ne.jp/~irose/nikkif/kurumaisu.htm
http://osi.cool.ne.jp/UL/n67.htm
http://www.exp.org/pictures/pict015.html