大沢桃子 「暗門の滝」インタビュー記事



・演歌界にも女性シンガー・ソングライター登場!!


若手歌手でシンガーソングライターというと
一風変わった新感覚の楽曲なのかと思われるかもしれませんが、
実に正統派の演歌。この若さでこういう曲を書けることに驚きます。
「暗門の滝」を題材に、世界遺産白神山地雄大な自然と、移り行く四季の美しさを表現しているだけで
歌詞の内容に、恋愛の要素は含まれていません。
決して、失恋して北へ向かい、暗門の滝を見にきた女性のストーリーではないのです。(^_^;)
これって重要なポイント。


酒・港・岬・海峡・宿・坂・不倫・切ない女心・男の哀愁…etc.
そんな前時代的な内容を「様式美」として歌うのも、演歌の魅力の一つです。
でも、きちんと今の時代の空気を反映したテーマの演歌が、もっとあるべきではないでしょうか。
それを書ける&歌えるのは、大沢桃子のような存在ではないかと思うのです。


上記の記事中で気になるのが、「孤独な戦い」という言い方をしているところ。
なにげなく読み流してしまいそうですが、この言葉って、すごく重みを感じます。


大沢桃子がどんな意味でその言葉を使ったのか、真意はわかりません。
でもおそらく、ほとんどの歌手が多少なりとも手にしているはずの
作家(師匠)のセンセーによる様々なバックアップがまったくない、つまり
単純に詞や曲を提供してもらえないということだけでなく、
作家が絡むイベントや番組は遠慮しなければいけない、
仕事の紹介もしてもらいづらい…という意味ではないかと思われます。推測ですけど。


ポップスの世界では、自分で作って自分で歌うのは今やごく当たり前ですが、
演歌は、信じられないくらい、いまだに作詞・作曲家の存在が絶大な世界です。
大沢に対して「へー、自分で詞も曲も作ってるんだ、スゴイねー」と感心するのは簡単ですが、
演歌でその道を選ぶことは、我々が想像している以上に、きっとイバラの道なのです。


大沢桃子は「なかむら椿」のペンネームで作詞・作曲をしています。
でも、藤あや子はもっと以前から「小野彩(このさい)」のペンネームで
作詞・作曲をして、豊かな才能を発揮していますね。(^_^)


第一興商の7月度「D-PUSH!」
http://www.clubdam.com/d-push/recommend/200607_oosawa/index.html (←PVが試聴できます)


 「暗門の滝」大沢桃子