劇団シニアグラフィティ第5回公演「昭和歌謡シアター 東京」感想


ネタバレ注意
以下、演劇のストーリー、結末、演出などについて記述していますのでご注意ください。
DVDも発売されますので、公演未見の方はそちらをご購入のうえご覧になることをオススメします。


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先日、劇団シニアグラフィティ昭和歌謡シアター 東京」に行ってきました。
出演は、石原詢子柴田あゆみメロン記念日)、前田有紀稲葉貴子
佐渡稔、大森ヒロシ、馬場紘之信、能見達也ら。



・公演案内ページ(劇団オンライン
 http://www.gekidan-online.com/news/40.php
・出演者らによる期間限定公式ブログ
 http://www.gekidan-online.com/senior/tokyo/


佐渡ヶ島第一高校の陸上部員たちと、その顧問教師。
卒業後、夢を抱えてそれぞれ東京に出て行った彼らの18年後の物語。
オリンピック候補と期待されながら、過酷な練習のためのケガで再起不能となり
心に大きな傷を負った女子生徒と、罪悪感を背負った教師が物語のカギ。
母校が廃校になると知った彼らは、もう一度あのグラウンドに集まろうとするのだが…。


パンフレット等では石原もジャージを着ていましたし、事前にあらすじを読んだ段階で
てっきり主役(座長)をはる石原詢子がその生徒を演じるものだと思っていたのですが
それは柴田あゆみの役で、石原は意外にも陸上部のマネージャー役でした。
練習シーンでも、彼女は走らず、タイムを計ったりするだけです。


石原は、「勉強も運動もダメ」でマネージャーになったものの、
その教師に歌を誉められたのをきっかけに卒業後に歌手になり、
売れないながらも頑張っているという設定。なんだ、あまり陸上は関係ないじゃん。
居酒屋で元部員らの前で歌うシーンがあったり、間の悪いマネージャーがいたりしますが
歌手らしい仕事をしている直接の描写は劇中にはありません。


石原と柴田が同級生という設定であること(実際は16歳差)をネタにして
笑わせる台詞が何度かありました。
「気を抜くと太りやすい」(?)とか、柴田のファン向け内輪ネタがドッと受けてました。
前田の演じる女性が、気が強くて弾けたキャラだったのでちょっと新鮮。
稲葉と能見のダンスシーンは素晴らしかったです。
教師がやるビリーズ・ブートキャンプのネタは、年配客には分かったかどうか。


さてラストに、再び佐渡ヶ島高校のグラウンドに集まった彼ら。


「このグラウンドをみんなでもう一回走らないか?」
「でも先生、こんな狭いところでどうやって走るの?」
「なーに、大丈夫だ!」


すると! 舞台後方の壁が開き、客席のドアも開き、
上からはスクリーンが下りてきて、ステージ裏の廊下の様子を生中継で映し出します。


なんと、出演者のうち4人が舞台を飛び出し、楽屋などのある廊下や
階段を全力疾走してリレーするという演出なのでした。これにはビックリ。
唐十郎の紅テントかと思った。(^_^;)


 舞台後ろへ向かってスタート → すぐに曲がって → 廊下を疾走 
  → 階段を駆け上がる → 後方から客席へ → 観客の脇をすり抜け → 舞台上でバトンパス


という1周のコースを一人が走ります。みんな本気で走ってました。
開演前に、演出の都合で開演中は客席通路の階段を一部取り払うだかなんだか
アナウンスしていたのは覚えていたのですが、このためだったとは…。


しかも毎公演、4人それぞれ(20秒ちょい)、および全体でのタイム(1分30秒程度)を計って
ホワイトボードに14公演すべてのタイムを一覧表に書き出して、記録更新を狙っているのでした。


石原はマネージャーなので走らないわけで、他の出演者から
「ゼェゼェ。アンタは走らなくていいよな」といった意味のことを言われていたのですが
どうやら千秋楽の公演では男女対抗リレーとなり、石原も走ったようです。


お芝居の終了後に、柴田・前田・稲葉・石原がそれぞれ一曲のみ歌とトーク
前田有紀は久しぶりに「東京きりぎりす」。激しいヲタ芸はなかったみたいです。
石原はドレスで歌唱。ただし最後のほうの公演では、着物で出た回もあったそうです。


役名はすべて出演者の実際の名前を少し変えたものなので、覚えづらく苦労したとか。
観る側としても、昨年の第1回「終着駅」の時と大半のキャストが同じなので
オーバーラップしてしょうがありませんでした。


いちばん笑ったのは、能見さんの「の〜ど〜ちゅわぁ〜ん」ですかね。まさに捨て身の演技(笑)。


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さて、石原目当ての演歌ファンと、ハロプロ目当ての若いファンが
客席に同居しているのがこの公演の面白いところです。
多岐川舞子が主演した第3回「新宿の女」も同様だったと思います。
それぞれのファンが、まったく知らないジャンルの歌手にふれる。
これは非常に貴重な機会です。


実際、昨年の第1回「終着駅」の公演後に、ハロプロファンのブログを検索すると
「詢子ちゃんカワイイよ詢子ちゃん」的な文章をいくつか見かけていたので
これはなかなかいい傾向だと思っていたのですが、
どうやら、既に「じゅんじゅん」と呼ばれて愛されているようです。


はてなダイアリーの「石原詢子」キーワードのページ
最近の「石原詢子を含む日記」をチェックするだけでも伝わってくるので、興味のある方はどうぞ。


でも、個人的な最大の感想はこれだな。


 石 原 詢 子 の セーラー服 萌 え。 しかも彼女だけロングスカート(笑)