♪カモナマイハウス
「うめ吉」。写真だけ見るとお座敷芸者と混同されそうだが
寄席で噺家の合間に舞台に出て、余興の都都逸や端唄をやる「俗曲師」なのだそうだ。
インディーズでCDを出した頃にちょっと話題になったので何となく覚えていた。
ただ、1枚目のCDジャケットの美しさにはハッとするものの
一部のコアファンだけの占有物に過ぎないと思っていたのだが…。
なんと、「Umekichi」として、まったく違う形の音楽アーティスト活動を始めて
商業音楽の世界に本気で殴りこんでくるらしい。
メジャー第1弾アルバム『蔵出し名曲集〜リローデッド〜』。
http://www.daipro-x.co.jp/umekichi/
しかしインディーズ盤のジャケットデザインをそのまま流用したのはどーだろう。
1曲目の「家(うち)へおいでよ−COME ON A MY HOUSE−」がリードトラックらしい。
昔、江利チエミ(「テネシー・ワルツ」は演歌歌手がコンサートで歌うカバー曲の定番ですな)が
歌っていたものだそうだ。ビッグバンド・オーケストラの派手なサウンドに
Umekichiの細くて可愛らしいボーカルが妙にマッチしていて楽しい。
この曲のPVが作られているのだが、コレがぶっ飛んでいる。
『めざましテレビ』で一部映像が流れたらしいが
ビッグバンドのブラスが踊り、花魁が踊り狂い、ナゼかまわし姿の相撲取りが出てくるという、
紅白歌合戦よりド派手な強烈な映像なのだ。
椎名林檎と米米CLUBとスペクトラムをごっちゃにしたような世界。
と思ってよく見たら、メジャー盤を出したのは元スペクトラムの新田一郎氏が社長を務める
代官山プロのレーベル、DAIPRO-Xじゃないか。納得。(^-^;)
外国人の持つ日本のイメージを映像に極めてエンターテイメントにするとこうなるのかも。
昭和歌謡のテイストを売りにするアーティストは近年多いが、Umekichiの方向性は
誰とも似ていない面白さを感じる。何せ彼女は、正真正銘の舞台芸人なんだし。
チャート上位に入るようなものとは違うが、ひょっとしたら大化けするかも。