歌ひとすじの川中美幸


毎年恒例(?)の元日に新曲を発売した川中美幸
デビュー30周年記念曲の「歌ひとすじ」。編曲もどっしりとした王道演歌です。
何も知らずにパッケージを開けたら、CDが表も裏も金色でビックリしましたが、 ( ゚Д゚) !!

初回限定ゴールドディスク仕様とのこと。
見事、演歌チャート初登場1位になったようです。



これまで彼女が歌ってきた「母」や「妻」には、
歌う人が自分の経験や境遇と重ね合わせて感情移入できる余地が大きかったと思うのですが
この「歌ひとすじ」で歌われているのは、まぎれもなく川中美幸という“個人”であり、
川中さんのために作られた、川中さんにしか歌えない(歌っちゃいけない)歌、という印象。
他の歌のジャンルではシンガーソングライターが多く、詞の内容をある程度普遍化しつつも
自分自身のことを歌うというのはごく普通のことなんですけどね。
川中さんの30年の積み重ねを思えば、カラオケで軽々しくは歌えませんわ。


CDオビ裏の歌唱アドバイスにも
「ご自身の人生に重ね合わせて明るく大きく唄って下さい」とありますが、
これを、一般のカラオケ大会なんかで、ものすごく歌の上手い人が
朗々と歌い上げたとしたら、聴いているほうはかえって引くかも。
だからといって「素人は歌うな!」とまでは思いませんが、
この歌の重みをしっかり受け止めて歌ってほしいですね。


「歌に生きる」とか「芸の深さ」なんて重みのある言葉は、やっぱり川中さんが歌うからこそ
ものすごい説得力を持つのだし、感動を呼ぶのではないでしょうか。
その意味では、まさに“聴くための歌”だと言えるでしょう。


ま、そんなことは百も承知で、30周年の今しか歌えないであろうと
こういう直球ド真ん中の歌をあえて選んだのでしょうし。
これを歌う川中さんはやっぱりカッコイイです。(^_^)