氷川きよし15周年コンサート 日本武道館周辺雑感(前編)−腰の曲がったおばあちゃんまで集結させる求心力− 


去る10月7日・8日に日本武道館で行われた、氷川きよし15周年記念コンサート。
私は残念ながらコンサート自体は見られませんでした。
でも、記念すべきその日の空気を少しでも肌で感じたいと思い…。


はい。行ってきましたよ。武道館まで。


氷川きよし15周年コンサート 日本武道館外観
開場中の武道館の外をパノラマ撮影。ちなみに撮っている私の背中側にも道端に座って待っている人が大勢いました。


私が出向いたのは、公演2日目である10月8日、夜の部の開演1時間ほど前。
九段下駅から武道館までの道は、明らかに年齢層の高い人たちで埋め尽くされていました。


開演待ちの人々
この日は昼夜2公演ということで、昼の部を見終えた人がいったん退場して
夜の部の開場を待っていたのでしょうか、歩道沿いに腰掛けて(座り込んで?)いる人がズラリ。


やはり圧倒的に女性客が多いです。男性もチラホラ見かけますが、そのほとんどが
奥さんか母親の付き添いで来ているような感じでした。


見た感じ、女性客の年齢層はほぼ50代以上。皆さんお元気そうで、武道館までやってきた興奮と
これから見るコンサートへのワクワク感が伝わってきます。
ファンの年齢や音楽ジャンルに関係なく、その熱気は変わりません。
とはいえ、片手で杖をついている方もいます。
私は仕事柄、わりと日常的に演歌のイベントに行きますので、杖をついたり、
階段で手すりにつかまって一段ずつゆっくり昇り降りするようなお年寄りは見慣れているつもりでした。


公式グッズ売場
公式グッズ売場はそれほど混雑していませんでした。


でも驚いたのは、他の演歌コンサートではほとんど見かけない、
80代以上と思われるご婦人もけっこういたことです。
4輪付きカートを押しながら、小さい歩幅でゆっくりゆっくり歩く人。
息子さん・娘さんと思われる人に手を引かれている人。旦那さんに車椅子を押されている人。


女子トイレに行列
コンサートに限らず、こういったイベント会場で女性客の皆さんが大変なのがお手洗いです。
向かう途中、すでに九段下駅の中にあるトイレでも行列が出来ていました。そして武道館の外の駐車場にあるトイレもこの行列。
右側の男子トイレに堂々と並んでいる方もいらっしゃいますが…。ここまで男女比が圧倒的ですと仕方ないかも?!(^^;)


日本武道館に一度でも行ったことのある人なら分かると思います。
地下鉄の九段下駅から地上へ出るには、長い長いエスカレーターがあり、さらに地上へ出てからも
九段坂の歩道から武道館入口に至るまでは結構長く、きつい勾配になっています。
そんな道のりを、ヒザや腰の痛みに耐えながら、ゆっくりやってきたに違いありません。
「おばあちゃん! 大変だったでしょう? よくここまで来られましたね!?」
失礼ながら、思わずそう尋ねたくなるほどでした。
普段お家の中で、どれだけ熱い眼差しで、テレビの向こうの氷川くんを応援しているのだろうか…。
けっして大袈裟でなく、氷川くんを応援することが生きがいなのかも…。
そんな想像をして胸が熱くなりました。


一人での外出が難しいと、付き添ってくれる人の手を煩わせたくないでしょうし、
遠出も遠慮しがちになると思います。そんなお年寄りにも
「きよしくんに会いたい!」「記念すべきコンサートに行かなければ!」と、
文字通り重い腰を上げさせてしまうほど、氷川きよしへの想いは熱いのです。
付き添いの娘さん・息子さんもきっと
「あんなに氷川くんが大好きなのだから、何とかしてコンサートに連れて行ってあげたいな」
と思って一緒に来たのでしょう。それほどの魅力、求心力、歌のパワーが、氷川きよしにはあるんだな…。
続々と武道館に吸い込まれていく人の流れを見ながら、あらためてそう実感したのでした。


さて実は、コンサート会場周辺でもう一つ気になることがありました。というわけで後編に続きます。

<おまけ写真>


ツアートラック左側面 ツアートラック右側面
駐車場の隅っこに停められていた、ツアートラック。荷台部分は「ちょいときまぐれ渡り鳥」の告知。
反対側は「大利根ながれ月」でした。


トランポ
いわゆるツアートラック、トランスポーター車は「トランポ」と略すようです。初めて知りました(笑)。


後編はこちら。↓
・氷川きよし15周年コンサート 日本武道館周辺雑感(後編)−堂々と売られる非公式グッズと写真−


(関連記事)
・氷川きよし 15周年記念コンサート 日本武道館2DAYS (2014/10/07)