2014年の演歌・歌謡ジャンルの売上は前年からアップしたらしい


・【年間音楽ソフト市場(1)】『アナ雪』ヒットも2年連続前年割れ (オリコン
・オリコン2014年年間音楽ソフトマーケットレポート発表、総売上額が前年比2.1%減の2,873.6億円 (Musicman-net)


オリコン調べによる、2014年間マーケットレポート。
シングル、アルバム、音楽DVD、音楽BDを含む
音楽ソフト市場全体は、売上金額、売上枚数ともに前年割れ。


そんな中、J-POPの売上が前年割れしているのに対し
演歌・歌謡ジャンルは売上枚数432.3万枚で、前年比6.2%増。
売上金額は74.0億円で前年比9.0%増と、気を吐いています。


えっ。好調だったのか。(←にわかに信じられず、素直に喜べない人)


だとしたら、演歌界は、もっとこの事実をアピールすべきですよ! (`・ω・´)


貢献作品として考えられるのは、まず福田こうへいの「南部蝉しぐれ」「峠越え」2作品のロングヒット、
氷川きよし水森かおりの安定したヒット。
三山ひろし「あやめ雨情」の健闘。
亡くなった島倉千代子の「からたちの小径」のヒット。


それから、黒盤・白盤、さらに紅盤を発売した山内惠介の「恋の手本」のように
複数タイプでシングルを発売してファンの購買意欲を煽る戦略がいくつかあり、それが
きちんと奏功してセールスに結びついていた印象もあります。


枚数(シングル・アルバム・DVD等すべて合算)よりも
金額ベースのほうが伸び率が高いということは、それだけ高額商品が売れたことになります。
特典のついた初回限定盤や、最近増えてきた「DVD付きシングル」が売れた…ということでしょうか?
それともアルバムが売れたのでしょうか?


日本レコード協会が発表する「ゴールドディスク認定」によると、
福田こうへいは「峠越え」がゴールド認定(10万枚突破)、
「南部蝉しぐれ」がプラチナ認定(25万枚突破)となっています。※発売からの累積
http://www.riaj.or.jp/data/others/gold/201407.html
その他は、氷川きよし大利根ながれ月」「ちょいときまぐれ渡り鳥」、
水森かおり「島根恋旅」がゴールド認定。
名実ともに大ヒットと言えるのはこれだけです。
演歌歌謡は裾野が広いので、大ヒットは少なくても
多数の歌手が小ヒットを着実に生み出して
全体の売上を上向かせたのかもしれません。
前述したDVD付きシングルは、若手歌手を中心に
多数リリースされるようになっていますし、
従来はなかった「予約キャンペーン」という本人稼働の新しいプロモーション手法も
広く行われるようになってきていますので。


ただオリコンの集計は、ジャンル分けのカラクリで、
通常であれば演歌・歌謡にならないはずのアーティストの作品まで合算されて
実質的に水増しされたんじゃないの??と
勘繰ってしまう私は心配性でしょうか。(^_^;)


(追記)
モーニング娘。の「見返り美人」を収録したシングルは含まれていないようです。
風男塾のシングル2作が含まれていますね。ただ彼ら(彼女ら)は
2013年にも2作リリースして演歌・歌謡ジャンルに入っていますので、それだけでは
2014年にジャンル全体の売上が伸びたことの説明にはならないと思われます。
参考: http://www.kayopops.jp/program/episode.php?prg_cd=KC00000511&episode_cd=0001&epg_ver_cd=06


※すでに2012年の段階で、関ジャニ∞の作品は
演歌・歌謡ジャンルから外れているはずです。


「ちょいときまぐれ渡り鳥」Aタイプ 氷川きよし 「ちょいときまぐれ渡り鳥」Aタイプ c/w「明日への道」 氷川きよし 試聴サイト

「島根恋旅」通常盤 水森かおり 「島根恋旅」通常盤 水森かおり 試聴サイト

「峠越え」福田こうへい 「峠越え」福田こうへい 試聴サイト

「南部蝉しぐれ」福田こうへい 「南部蝉しぐれ」福田こうへい 試聴サイト

「からたちの小径」島倉千代子 「からたちの小径」島倉千代子 試聴サイト

「あやめ雨情」三山ひろし 「あやめ雨情」三山ひろし 試聴サイト

山内惠介「恋の手本」紅盤(初回限定盤) 山内惠介「恋の手本」紅盤(初回限定盤)