福田こうへい「おかげさま」は“新曲”ではない


NHK紅白歌合戦に2年連続出場を果たした、福田こうへい
1月1日に発売された新作「おかげさま」は、
オリコン演歌・歌謡ランキングで1位を獲得。好調です。


しかしこれ、新曲ではありません。
大ヒットシングル「南部蝉しぐれ」「峠越え」の2曲に
ライブバージョンの2曲(「ひとりじゃないから」「男道」)を加えて収録した、
言ってみれば、ミニベストアルバムのようなCDです。


「ひとりじゃないから」は五木ひろしのカバー。
「男道」は福田こうへいの亡き父親(福田岩月)がかつて歌った曲のカバー。
コンサートだけで歌っていた曲であり、これまでCDには収録されていません。


それが1,500円(税込)で買える、お得な一枚、ということになります。
CD全体としてのタイトルが「おかげさま」であって、
けっして「おかげさま」という曲があるわけではありません。ややこしいですね…。(^_^;)
(2014年のコンサートツアーのサブタイトルにもなっていました)


ただし、オリジナルカラオケは収録されていません。
カラオケで歌うニーズが圧倒的に多い演歌において、枚数限定とはいえ
「聴きたいだけの人向け」の商品を出したのは驚きです。
もちろん、オリジナルカラオケが必要な人は
「南部蝉しぐれ」や「峠越え」それぞれのシングルが今も普通に売っていますので
そちらを買うことができます。


確かオリコンの規定では、収録曲数が4曲までは「シングル」として認められるはずですので
(※オリジナルカラオケや、同じ曲のリミックスver.等は曲数としてカウントしない)
シングルランキングに入っているのはまったくもって正しいのですけど
まだ「南部蝉しぐれ」も「峠越え」も通常盤シングルが売れ続けているというのに
こういう収録形態の商品が発売されたのは、演歌ではおそらく初めてではないでしょうか。
これまで、過去のヒット曲2つを収録した
お得なシングルを発売する場合は、どこのレコード会社も
「ベストカップリング」といった企画商品的な扱いで発売していましたので。


「おかげさま」福田こうへい 「おかげさま」福田こうへい